右肩の蝶、飛んだ。





会場の隅に、待合室から取ってきた様な二人用のテーブルに座って、引き出物やらギフトやらを選ぶカップルを見る。

はっきり言うと、ギフトやら引き出物を選ぶまで準備が進んでいる人達が結婚式のドレスを今さら注文するわけもなく。

私の回りには、誰も来ない。

アピールする気にもなれなくて、テーブルにパンフレットを広げてにこにこ座っているのみだ。


内心、面倒くせえなとか悪態付きながら。



蝶矢が忙しそうに会場内を歩き回っているのを見れば見るほど興ざめしてしまう。
馬鹿じゃないのだろうかって。


もう何だか、全部投げ出してしまいたいぐらい面倒だった。


料理の試食会や引き出物の展覧、模擬結婚式、打ち合わせ、前撮り、ドレスの打ち合わせ。

私と直臣さんで想像しても全く楽しい気分にならない。

とうとう退屈に飽き飽きして、パンフレットの横にご自由にお取り下さいとだけ書いて置くと、トイレにでも逃げ込むとした時だ。

「大丈夫? 泣かないで」

「あれは酷いよね」