右肩の蝶、飛んだ。


「ごめんなさいね。邪魔しないし、この子は足腰起たなくなるぐらい使ってくれて構わないから」

営業スマイルが極上品で、スタッフ達の顔色が一気に変わるのが分かる。
オカマ口調でもイケメンならば、女と言うものはこんな反応なんだね。

「すいません、突然の訪問」

「いえいえ。賑やかな方が見学者も喜ばれますわ」
「ごゆっくり。美崎さん、しばらく会場の説明してあげて下さい」

「ありがとうございます」

確かに当日の私は見学と、――後で行われる引き出物のや指輪、ネイルの予約にドレスの予約や展示ぐらいで今が一番暇な時間だけど。


「もう。本当に突然なんだもん、店長」

「貴方が心配で駆けつけたって思わないの?」

「……不細工な顔を笑いに来たんだと思ってましたが!」

「その通りでよ」

ケラケラ笑うこの男の本性を暴いてやりたくなる。