右肩の蝶、飛んだ。




ホテルに帰って、チューハイを飲んでも味がしなかった。
水を飲む感じ。

これなら何杯でも飲めそうだったけど、もう部屋から出たくない。


ベットに散らばるコスメに、床に脱ぎ散らかされたスーツ。

テーブルにはおにぎりの包んでいたゴミ。

そしてベットに沈んで行く私。


来てしまいたいと、口に出したせいか、止まらない。

そうだ。私は消えてしまいたかった。


蝶矢の顔が思う浮かぶけど、小さな頃のあのコンパスで私を傷つけようとする子供では無く、女の子を送って行く大人の蝶矢が思い浮かんできた。


自分が嫌になる。


水みたいなお酒を浴びるように飲みたい、そんな虚しい夜だった。