「ほら、いっぱい可愛い子いるじゃん。どれにするの」
「――今、仕事中だから」
待ってろ、と年上で姉の私に指図すると、一番年配のプランナーらしき人の所へ向かい話し出した。
ぽつんと残された私は――生まれた時から可愛い女の子たちを見る。
明日の花嫁のモデルさんが、ぼっくりするぐらい肌がつやつやですっぴんかと思うほどナチュラルメイクだったので凝視していた。
「モデルさん可愛いですよね」
音声さんだろうか。CDの束を持って歩いていた女性が話しかけてくれた。
「まだ高校生なんですって」
「高校生!?」
「今時の子は、結婚前にウエディングドレス着たら行き遅れるって迷信知らないのか気にしないのか」
「気にしなくても、あんなに可愛いならきっとできますよねー」
うんうんと頷くと、音声さんは笑う。
「もし今、手が開いてるなら曲を流すので、正面から聞こえるか合図してもらっていいですか」
「はい」
教会の正面入り口。
重々しい鉄の飾り門の前に立つ。
今日は門は開け放たれてるが、本番はここが厳かに開くのだろう。
友人親戚が見守る中、ベルベットの絨毯の上を歩き、そのまま階段を上がって教会へ――。



