「おーい!起きろ。なーな!」
「んっ。まだねる…。」
ななは、眠そうに答えた。
「ほーら、起きろ。今日は遅刻してられないぞ!期末テストがあるんだからな」
ガバッ!ななは、慌ててベットから飛び起きた。
「やっば。早く言ってよね!竜矢。」
「はぁ?昨日ちゃんと言ったよね?電話で」
「あれ…。そうだっけ?」
「ほら!早く支度しないと間に合わないぞ!」
私達の朝はいつもこんな感じだ。竜矢が毎回家に向かいに来る。私はいっつも寝坊していまうから竜矢が起こしにくる。
この習慣は、幼稚園からだった。私は幼稚園に行くのが嫌いだった。いつも幼稚園に行く時は泣いて、大暴れする。
だけど、竜矢が一緒に幼稚園に行く時は、幼稚園に行きたくないなんて思わなかった。だって、竜矢がいるから。それから幼稚園に行く時は、竜矢が向かいに来て、手を繋いで一緒に幼稚園に行っていた。その名残もあり、今も一緒に学校へ行っていた。

「お母さん行ってきます!」
「ほら、早くしないとおくれるよ?
竜矢君いつもありがとね」
「いえ。全然苦では、ありませんから
むしろ楽しいですよ」
クスクス「二人とも行ってらっしゃい」
『行ってきます。』
「ねぇ。竜矢さっきお母さんになんで私を起こすのが、楽しいの?」
「だって、寝てるななを見てるのが楽しいんだもん」
「はぁ?何それ!ヘンタイ!!」
「起きない、ななが悪い」
ななは、それ以上言い返せなかった。確かに起きない私が悪いけど…。けど…
イライラが込み上げてくる。けど言い返せない。悔しい。
「バーカ!」
「バーカって何よ!あぁ!!むかつく」
むかついて、イライラしている私を見て竜矢はめっちゃ笑ってた。その笑顔を見たらなんかむかつくのが消えてきた。
だってしょうがないじゃん…
竜矢のことが、好きだから

竜矢と私は同じクラス。運命なのかなぁ

「おーい。なな何ぼーといてんだよ!」
「うるさいなぁ」
「期末テスト始まるぞ」
「うげっ。はぁ嫌だな」
「あっそうだ。なな勝負しよう!」
「勝負?」
「そう。期末テストで順位がよかった方に何かをおごるって勝負」
「竜矢に負けたくな」
「よし!勝負だ!」

……………。

「やっと、終わった〜!」
「ななどうだった?」
「…。ヤバイかな。」
本当にヤバイ。だって全然わかんないんだもん!
「俺の勝ちかなぁ」
「まだわかんないじゃん」
「はいはい」
「ちょっ竜矢〜!」
また竜矢が笑った。私の大好きな笑顔
こんなことが、いつも続いたらいいなぁ