「フォレスリー、まだ起きないね」




「あれからもう1ヶ月たつよ?」



「鹿さん、フォレスリーはもう起きないの?」


うさぎさんとりすくんが聞きました。


「わからないわ。でも、きっと起きるわよ」


鹿さんは、少し困ったように笑いながら言いました。



「でもねでもね、僕たち思うんだ」



「フォレスリーが目覚める頃には、
フォレスリーはもう私たちのことなんて
忘れてるんじゃないかって」


「こんなに長い間眠り続けてたら、
忘れてもおかしくないもんねー?」


小鳥さんたちは言いました。


「そ、そんなことないわよ!
小鳥たちはフォレスリーのために
花かんむりを作ったり、
おいしい木の実を教えてあげたり
してきたじゃない」




「でも…」



「大丈夫よ、きっと。」



鹿さんは優しい笑顔で言いました。