ついていくと輝翔は玄関のドアを少し開け、外の様子を見ているようだった

拓「輝翔、いったい何を……」

輝「しっ!」

拓人が輝翔に話しかけるもそれを遮り、人差し指を立て口へと持っていき黙るように制した

その後も輝翔は1点を見続けていたが不服そうな顔をしてドアを閉めた

外で何を見たのかわからない俺達にとって疑問しか浮かばない

それでも、輝翔は右手で顎をつまむような仕草で考えていた

拓「そろそろ話してくれない?」

輝「ん?あぁ
さっき、ドアの開く音がしたから美桜が部屋から出たと思って慌てて外の様子を見たがそこには美桜らしき人はいなかった
代わりに、茶髪のストレートロングの女の人がいたな」

茶色のストレートロングの女か

美桜は黒髪だし、違う人物だな

輝「ドアの音は気の所為っぽいなぁ
悪かったな、勘違いさせちまってへっ」

場の空気が少し暗い中、ちょっとふざけた言い方をする輝翔

この場を和ませるためなのかわからないが、その言い方に皆が何故か笑顔を浮かべていた

拓「クスクス
輝翔、今そういう空気じゃないでしょ?」

輝「だってさー、皆暗いじゃん?
だから少しは笑えるようにしただけじゃん?」