女嫌い × 裏表少女

興味本位で覗いてみると、濡れた床を拭く、びちょぬれの優笑。


髪にもゴミが付いたままなのに、ひたすら床を拭く。


泣いているのは、俺の気のせい。


ただひたすら、床を拭く。


「大丈夫か!」


思わず駆け寄る。


「あぁ日野原…大丈夫だよ?もうだいたい拭き終わったし。床、片付いたから。」


いや違うから。


大丈夫?ってそこじゃねーから。


「床じゃなくてお前だよ!」


「は?」


いや、お前ビチョビチョ。


「あ、ごめん。日野原ぬれるね。私なんかほっといていいのに。」