女嫌い × 裏表少女

「結構空いてんじゃん?」


「本当だね〜。」


おぉ。


かなりの高さ。


「おい、優笑!」


「ん?」


背の高い日野原が、私の耳元まで顔を寄せる。


「あいつら二人きりにしてーんだろ?」


「え?うん。よく気がついたね。」


さすが、人の心が読めるおぼっちゃま。


「お前なぁ…」


はいはい、ごめんなさいね。


「…。で、そのことだけど、案はあるのかよ?」


「うーん…とくには。」


二人きりにしたいけど、どうやったら二人きりになるのかがわかんないんだよね。


私たちが乗らないっていうのもアリだけど、絶対気を利かせてくれちゃうし。


二人で乗ってね?なんて言ったら凛が嫌がるだろうし…


私、さりげなくとか無理だもん。


「じゃ、俺に任せるんだな。」


「えぇ!大丈夫?」


「おう!任せとけ!」


よ、よろしくお願いします。


次期社長様。