日野原も十分早いけどね。


「…おはよ。」


日の光が湖と、草木の雫と、私たちのいる東屋を照らす。


朝露が、とっても幻想的。


まるで夢の中みたい。


世界がキラキラ輝いて見える。


「…クチュン!」


…寒いけどね。


現実に引き戻された感じ。


「お前なぁ、カーディガンとか着てこいよな?」


そう言って、パーカーを肩にかけてくれる。


日野原って、見た目より優しいのよね?


女子に優しかったら絶対モテるでしょうに…。


「寒くないの?」


「寒くねーよ。俺は男だ。」


半袖は寒いはずなのに…。


強がりな日野原は、ちょっと、かっこいいかも?