私の前の席と後ろは、知ってる子だった。

だから少し会話をする。

その後にゆきの彼氏に話しかけてみた。

「ねね、名前なんていうん?」

私が聞くと、

「俺は、香水智(かすい ともや)。
お前は?」

「えみかの名前は、
恋中笑花(こいなか えみか)。
よろしく。」

「へぇ。恋中笑花か。
なぁ、えみか。
えみかは俺のこと、ともやって呼んで?
俺は、えみかって呼ぶ。
いいかな?」

「うん。どぞ。」

「うん。ところでえみかって彼氏おるん?」

「うん。いるよ。
龍っていうんだよ。
可愛龍(かわい りゅう)。
運動神経抜群で、面白くて、
それで笑顔で、優しい。」

「そう。」

「で?ともやは?
ゆきとどこまでいったの?(笑)」

するとともやは顔を赤くして

「えみかはバカか?
まだ中1だろ?
なに言ってんだよ。」

「別にバカは言わんでもよくない?
まだキスしてないの?」

「はぁ? まだってどういう意味だよ?」

「もうキスとかすんでるのかと思った。 だって二人とも大人っぽいから。」

「そーいうことか。
でもまぁ、いつかは、そんなことも
したいなぁ。
近いうちに。」

「なに顔を赤くしてんの?
自分で言ってたのに。(笑)
へぇ、そっかぁ。
近いうちにかぁ。(笑)」

「もういいだろ?
恥ずかしいしさ。」

「ほら、先生そろそろくるぜ。」