気になる!

周りにいた生徒達も美鶴がやった事だったのかと、一件落着とばかりにその場を離れ始めた。



気持ちを落ち着かせようと、得意の文章を唱えようとするも、浮かんでこない。


腕組みをし、ドアにもたれ掛かっていた凌は
表情にこそださないが、イライラしていた。


(だからいっただろ!)


校長は頭に血が昇っている。しばらくたって落ち着いてから反論した方が良さそうだと、凌は
静観していたが、それも少ししかもたず、自分の方がイライラしてきた。


あれだけ一方的に決めつけられて、反論の一つ
も出てこない美鶴に業を煮やした。


「あの!」


頃合いを見計らって一歩前に出ようとした凌に
それまで寄り掛かっていたドアが、凌を押し出す様に勢い良く開いた。


“バン!”


風圧でドアが開いたらしい。


「…んだよ。ひっでー風!」


ぐちゃぐちゃになった後ろ髪を直し、窓を閉めようと司書室に一歩足を踏み入れる。
が、凌の体が止まる。
鼻に届く、嗅ぎ覚えのあるこの臭い。
もう一歩中に入る。


机の引き出しに挟まれた、破れた古い紙。
それは、結露を抑える為に開けられた窓のはためくカーテンと共に風に煽られていた。