気になる!

びくっ。肩をすくめる。
この声は…


ぐに。


振り返った美鶴の頬に相手の人差し指がめり込んだ。


「俺を捜してんだろ。」


…結構、古典的な嫌がらせだな。冷静に考える
自分がいた。
振り返った先にある凌の顔はいつもと変わらない、淡々とした例の表情だった。


「…ハイ。」


頬に手をあてながら言う。


「ふーん。」


凌は書架から丁度目の高さにあった一冊を取り出し、パラパラとめくり始めた。


「古い本の臭いってさ、何か落ち着くんだ
よな。」