暗い路地裏。

静かで、あまり人通りの少ない場所。


だからだろうか。


「心菜さん、」

そう発する七瀬さんの顔が怖く感じる。


「は、はい。なんでしょう?」


私は、オドオドとしながらそう返す。


「付き合ってんの?李雨と。」


……え?

ジーッと見つめられる瞳。

でも、その瞳は、黒かった。