「ちょ。あっ‼︎心菜っ‼︎」

「は、い?」


自分の名前を誰かに呼ばれ、本能的に振り向く。


でも、それが失敗だった。


「ちょ…っ⁉︎せんぱ」


いきなり強く引っ張られたせいで、私は野次馬の中に入り込んでしまった。


先輩に、「やめて」と伝えようとするが、もう遅い。


「わりぃけど、俺。コイツと付き合ってんの。だから、俺にこれからつきまとうな。行くぞ、心菜」


……え。


……ちょっ、え?


あのちょっと、コレ。


大胆すぎやしませんか⁉︎


こんなの私、女子の反感買っちゃうんですけど⁉︎


困ります困ります困ります先輩‼︎