意地悪王子と仮契約!?



「なあ、心菜。」

「はいっ」


ベンチに腰掛けた途端、先輩がいきなり私の名前を呼んだ。


私は、その声につられ先輩の方へ、顔を向けた。


数秒、先輩と目が合う。



「抱きしめてもいい?」

「えっ!?」


唐突に、発せられた先輩の言葉に、驚きを隠せず、唖然とする私。


「ふぁっ!」


そんな私の気持ちには、なりふり構わず、先輩はいきなり私を引き寄せた。



「ごめん、なんか無性にこうしたくなった。」


そう耳元で囁かれ、体の温度が上がっていく。


無駄に近い、私と先輩の距離。


……あったかいな。