「ごめん、杉崎。」


「…うん……」


そう言って、項垂れている杉崎をみて少し申し訳なく思う。


きっと今は、李雨先輩の事をおもっているんだろう。


杉崎の事だから、きっと。


「もう、帰っていーよ。ごめんな、」


そう言って、俺は杉崎の頭を優しく撫でた。


「ありがとう」


そう言いながら。



「うん、ばいばい。」


そう言ってトボトボ帰って行く杉崎は、やっぱり小さくて、女の子で。


俺の好きな杉崎で。



けど、もう……。


やめなきゃな。


このままじゃ、杉崎にも悪いし。