意地悪王子と仮契約!?



「先輩……」


そこには、明らかに怒っている李雨先輩の姿があった。


なんで、怒ってるのかは……



分かんないけど。


七瀬さんと、喧嘩でもしたのかな。


もしそうだったら、私たちに当たらないでほしい。


「階段のど真ん中で、しゃがみ込まれて、イチャイチャされてたら、超邪魔。どいてくんね。」


ポケットに手を突っ込みながら、そう私たちを見下ろす。


あ、そういう事か……。


「ごめんなさい……」


私はそう静かに、声を発し、道の端へ寄った。


なのに……、


「く、栗生くん?」


なぜか栗生くんは、李雨先輩を見つめたまま、動かない。