「先輩……」
そこには、明らかに怒っている李雨先輩の姿があった。
なんで、怒ってるのかは……
分かんないけど。
七瀬さんと、喧嘩でもしたのかな。
もしそうだったら、私たちに当たらないでほしい。
「階段のど真ん中で、しゃがみ込まれて、イチャイチャされてたら、超邪魔。どいてくんね。」
ポケットに手を突っ込みながら、そう私たちを見下ろす。
あ、そういう事か……。
「ごめんなさい……」
私はそう静かに、声を発し、道の端へ寄った。
なのに……、
「く、栗生くん?」
なぜか栗生くんは、李雨先輩を見つめたまま、動かない。



