「杉崎って、案外バカだよな。」
「なっ!?バカってなによ!!バカって!!」
そう言って、プクゥと頬を膨らます。
「なんか、可愛い。」
「……っ⁉︎」
栗生くんは、そういうと私の頬を両手で、叩いた。
しかも、さっき、かわいいって!
かわいいって言った!?
生まれてこのかた、かわいいだなんて言われた事、あんまないよ!?
だから、なんか嬉しい〜。
「なにニヤけてんのー?」
そう言って、クシャリと笑う栗生くん。
そのあまりにも、綺麗な笑顔に魅了される私。
黒髪のサラサラな髪と、二重の優しそうな目。
そして、笑った時にできる可愛いえくぼ。
なんか、……うん。
すごい。
李雨先輩も、もちろんカッコいいけど、栗生くんには、なんか違うかっこよさがある。