「っ…き」
「……ん?」
「好き」
「は…っ?」
唐突に出た言葉に、ハッと口をふさぐ。
やばい、やばいこと言っちゃった。
つい、気持ちが高ぶった……っ!!!
そう思い、フッと顔を伏せる。
「ごめん、むりだわ。」
「…。」
返す言葉が見つからない。
わからない。
しんみりとしたこの空間に、そんな先輩の声が響き渡る。
「俺、わかんねーんだよ。自分でも。だから、むり。ごめん」
そう言って、頭をクシャクシャとかく先輩。
「……っですよね。へっへへ…へへ。」
込み上げてくる熱い何かは、きっと高ぶった感情だ。