「プハ……ッ」

「へ……っ?」

そんな声が聞こえ、私は横に視線をずらす。


……え。


えっ!?



「なななんで、先輩ってば、笑ってるんですか?」


私は、お腹を抱えて大笑いをしている先輩に、そう焦りながら問いかけた。


「いや、馬鹿だなあって。冬だから、寒いの当たり前じゃん。なのに、屋上に来るって。だから、嫌っつったのに。」


そう言って、今も尚、笑い続けている先輩をジッと見つめる。


……ってことは、もしかして私の食べること自体は嫌じゃなかったってこと!?


「いや、普通にいやだったけど?」

「へっ!?なんで!」

「口に出てた。しかもお前さっきから、百面相……プハッ。おもしれえ」

「〜っ!!!」


私は、その先輩に少し頬を膨らませた。


「もう、先輩のいじわる!」

「だって、杉崎がバカすぎて……」


先輩は、そう言いながら笑涙を、手で拭っていた。