そういう私を、なぜか鋭く睨む李雨先輩。


……なに?

どうして?


「嘘つくんじゃねえよ!!なんだよ、なんかいいヤツなのかなーって、思ったのがダメだったんだな。」

「……え?」


……まって。

まってまってまって!!


うそなんか、嘘なんかついてないよ!


「俺、七瀬っていう女とつきあってんだよ!嘘つくんじゃねーーよ!!」

「七、瀬?」


背筋が、凍ったように張り付く。


「うそ、でしょ……、せんぱ」

「うるせえ。もう俺に、近寄ってくんな。嘘つく女は嫌いだ。」


そう言って、静かにこの場を去っていく先輩。


……やだ。


やだよ。


まって…よ!!!