【結月 李雨side】
なんで、なんでだろう。
なんで、あんな事いってしまったんだろう。
やめようだなんて、
もう、ダメだなんて。
もっと側に、
心菜の側に、
いたかったはずなのに。
けど、しょうがなかった。
やっぱり、心菜は俺の事、好きになんかなってくんなかったんだ。
俺がどんなに、心菜に手を伸ばしても、届かなくて。
捕まえられなくて。
あの日聞いた、心菜の言葉。
『違う、違う違う違う違う違う!!好きじゃない、李雨先輩の事なんて好きじゃない!!』
もしかしたら俺は、心菜に無理をさせていたのかもしれない。