教室に入って、新しいクラスは、早速賑わっていた。
どうやら、この辺りの小学校出身だった人が多いらしく、みんな顔見知りらしい。


私だけが何も知らない疎外感を感じていた。

リーダー的な存在らしい人達は、女子3人で固まって話している。

私は誰にも話しかける事が出来ずにいた。

一人でわたわたしてしまい、若干挙動不審になりかけている。

や、やばい…!

どうしよう……!!誰かに声かけないと!


う~、やっぱり無理かも…!










…その時だった。




「……もしかして苺花ちゃん?」




ふわりと柑橘系の香水の香りが鼻腔をくすぐる。


顔を上げると、毛先がカールした鮮やかな水色の髪を黄色のリボンでポニーテールに結んだ、つり目の女の子が
私のすぐ隣に立っていた。


リーダー的な存在で目立つきらきらグループにいた、派手な見た目の女の子だった。




「………あ、」






百合…ちゃん…?


思い出した。



小学校の頃の親友。




昔はもっと大人しかったような…




………確か、