「 いーから!!きて!! 」






そう言って
あまりにも
りなが強く私の腕を引くから
ついていくしかなかった。








「 ほら見てよあれ!! 」






そう言ってりなが
指した方に



廊下の壁に寄りかかりながら
話すはるとと可愛らしい女の子がいた。








巻いた髪の毛に
細い体
ふわふわした感じの女の子。






「 ..可愛い子だねー。 」




そんな言葉しか出なかった。



重い鉛が
頭の上から降ってきたみたいで

でもそれをりなに
悟られたくなかった。






「 はあ?!なにそれ?!

なんとも思わないの?!
ゆうきのはるとくんじゃん?! 」



「 え?? はい??」

「 気付いてないとでも思った?

ゆーきはみんなに
はるとくんと兄弟
扱いされてるから

気持ち押し殺してるでしょ? 」






「 りな... 」




いつもはうるさくて
ギャル系のりなだけど
ちゃんと私のこと
見てくれてるんだ。







りなとは中学からの
付き合いで
はるとと私を兄弟って
見てる1人かと思ってた。