The universe privateer

惑星をくまなく歩き回ったが、既に生き残りはいない。

「仕事は終わった。帰るぞマーズ」

さっさと踵を返し、ウラヌスは小型宇宙ポッドのもとへと歩いて行く。

その背中を追いながら。

「こんな仕事、いつまで続ければいいのかな、兄さん…」

弟のマーズは俯き加減で言う。

「罪もない惑星の人達を襲撃して、住む場所を取り上げて、抵抗すれば皆殺しにする…こんなの、あの宇宙海賊と同じじゃないか」

「宇宙私掠者だ」

振り向きもせず言うウラヌス。

「同じで当然だろう。俺達も宇宙私掠者なんだ」

「兄さんは、僕らの故郷を滅ぼしたアイツと同じで平気だって言うのかいっ?」

まくし立てるマーズを。

「うぁっ!」

ウラヌスは振り向き様に殴りつけた。

「うるさい!ツベコベ言う暇があったら戦闘力をさっさと上げろ!この虫けらが!」