ゲームの先には愛がある

そういって私は覚悟を決めた。



唯一やり残したことは朔弥を理解してあげられずに仲直りできなかったこと。



会いたいな。ん?私何考えてるんだろう。



こんなピンチの時にヒーローみたいに現れてくれる人なんていない。



しかし目をつむっていても全然痛みはこない?



ゆっくり目を開けるとそこにはカッターを握りしめてから血が流れている朔弥の姿があった。



「俺の女に何してんだよ?」



今までに見たことないくらいその顔は涼しげで怖く感じた。



「ごめんないさい!私はただ怖い思いをさして脅かそうとしてただけなんです。」



彼女の目からは大粒の涙が流れ落ちた。



「うるせ〜てか痛いからとりあえずカッター離して?そうそう!うざいからさっさと俺の目の前から消えて?」



そういって彼女たちは足早に逃げていった。