「長い間ご迷惑おかけしました」




完全に治るまですっかり休みをもらってしまった。
でも、大分傷跡も目立たなくなってきた。



「でもよかった。火傷の痕残らないんでしょ?」

「うん。元通りに戻るって」

「ほんとよかったよ。女の子なんだからね」

「心配かけてごめんね」




加奈子は自分の事のように喜んでくれる。
たくさん迷惑かけたはずなのに。

私の代わりに入るために、子どもを実家に預けてまで働いてくれたらしい。
本当にうれしくて、精一杯頑張ろうと思う。


これから頑張って挽回しなくちゃ!




「よし。じゃあ、今日も一日頑張ろう」




店長の掛け声で、一日の仕事が始まる。
久しぶりにカフェに立つ。


嬉しい。