「この前、彼を会社の側で見かけたけど女の子に言い寄られてたわよ」
「えっ!?」
「軽くあしらってたみたいだけど・・・。いい加減動かないと、彼の心を掴む女が現れたら知らないわよ」
「うっ・・・」
そりゃあ。
今のままでも十分幸せだ、って言ったって、いつまでもそれが続くとは限らない。
夏目くんにいい人が出来たら、その人との時間が増えて、カフェにだって来なくなってしまうかも。
私と夏目くんは、あのカフェしか繋がりがないんだもの。
夏目くんがカフェに来なければ、成立しない脆い絆なんだ。
そんなの、嫌。
私は、意を決し告白することに決めた。
カフェでしか関わりのない私は、彼がカフェに来た時を見計らう。
カフェに来た時、こそっと待ち合わせの場所と時間を描いたメモを渡した。
これで来てもらえなかったら諦めよう。
もしかしたら、気まずくなって、カフェにも来てもらえなくなるかもしれないけど。
早いか遅いかの違いだったと、覚悟を決めよう。


