私と椋平が出会ったのは、今からそうだな・・・半年くらい前。
2月の寒い時期だった。



私は今と同じでカフェで働いていて、加奈子と楽しく言葉を交わしながらルンルン気分で働いていた。



彼氏はかれこれ5年いない。




いいな、と思う人が現れても、向こうにその気がなかったりその逆も然りでなかなかうまくいくことがなかった。
二十歳の時にいた彼氏とは、向こうの浮気で捨てられた。

最初は本命だった私だったけど、浮気相手の女の子は私より2つも若い女子高生。
いつしか彼は、その浮気相手の方が本命に変わってた。



“俺は、本当の愛に目覚めたんだ!”
そんな冷めるようなセリフと共に私を放り投げて去っていった彼氏。


そんな彼でも本気で好きだった私は、しばらく縋り付いていた。
どうにか振り向いてほしくて、それはそれは必死だった。