「お前、酒臭い」 「えっ、ご、ごめん・・・。結構飲んだから」 「楽しかったか?」 私は椋平を見る。 椋平はまっすぐ前を見て運転をしている。 運転する椋平も、かっこいい。 「うん。久しぶりだったから。楽しかった」 「そうか。よかったな」 椋平の口の端が上がる。 椋平は、私の事を好きでいてくれている。 文句を言いながらも迎えに来てくれた。 私は、愛されてる。 今は、そう信じられる。 「椋平、ありがとう」 「なにが」 「ふふっ、ううん。なんでも」 私も、椋平が大好きだから。