「ったく、なんで俺が酔っ払いの面倒を見ないといけないんだ」
「あら、いいの?酔った未侑をこのまま一人で帰しても?」
友花の声に、椋平は眉を寄せる。
私は訳が分からなくて2人を交互に見た。
「あの、これ・・・どういう・・・」
「・・・。帰るぞ」
「え?」
椋平は素っ気なくもそう言って車の助手席をあけた。
私が友花を見ると、友花はにっこり笑って頷いた。
「と、友花。今日はありがとう。また、連絡するね」
「うん。こちらこそ。楽しかったわよ。ほら、気が短い男が待ってるわよ」
「う、うん。ありがとう。またね!」
友花と別れ、助手席に乗り込む。
戸を閉めたのを確認すると椋平は車を走らせた。
「あの、椋平・・・」
「・・・汐見から連絡が来た。お前を迎えに来いって」
「そうだったんだ」
友花が・・・。


