「だ、だって・・・」
「あんたねぇ・・・。あの夏目がわざわざオフィスを出てカフェに通うのよ?面倒なことを嫌うあの夏目が!」
友花と椋平は私が椋平と知りあう前からの飲み友達らしい。
それが偶然私と出会って、今こうして付き合ってる。
だから、私よりも椋平の事を友花は知っているんだと思う。
業種や仕事内容は違うにしろ、同じ会社員同士お互いにいろいろと愚痴ったり相談に乗ったり乗られたり、な関係なのだと聞いた。
正直、それが羨ましくも思う。
私には、仕事の話なんてしてくれないから。
でも、大好きな二人が仲がいいのは私にとっても嬉しいことだから。
「で、でも、いつも素っ気ないし・・・」
「夏目が目をキラキラさせて好き好き攻撃出してる方が気色悪いわ!」
「ひどい・・・。確かに、そうかもしれないけど・・・」
好き好き攻撃って、友花・・・。
「あいつはあいつなりに、未侑の事大切に想ってるし、大事にしてる。それくらい、わかってあげなさいよ」
「う・・・ん・・・」
すごいな・・・。
友花はなんでもお見通しなんだ。
私なんかより、ずっと椋平をわかってる。
「私・・・彼女失格なのかな」
自信、無くすよ。


