お昼時は、こっちも正直忙しい。
ここはオフィス街だから、椋平みたいな会社のお昼休みに利用するOLさんが多いのだ。
OLさんが多い中、スーツ姿の男の人がいるのは結構目立つ。
椋平はもちろん気にしていないようだけど。
出来上がったサンドイッチを椋平の机に運ぶ。
「お待たせいたしました」
「ん」
こちらを向きもせず、椋平は手元の資料とにらめっこしてる。
本当に、忙しいんだ。
それくらいわかる。
今が本当に忙しくて、構ってなんていられない状況だってことくらい。
3か月、椋平の彼女をしてきたんだから。
ここに来てくれるだけありがたいって思わなきゃ。
でも。
人って、ないものねだりしちゃうものだよね?


