クールな溺愛彼氏様⁉︎




覚悟なんてすんなり決まらなくて、しばらくバックヤードで時間をつぶしていた。
いつまでもそんな事でもいけなくて、仕方なく外に出る。


重い足取りで表に回ろうとしたその時その先に人影を見た。



「・・・っ」





椋平・・・。
壁にもたれて立っている、椋平だった。


やっぱり、私のことを待ってたんだ。
私はギュッと目を瞑った。


そして覚悟を決め、顔を上げる。




「・・・椋平。昨日は・・・ごめんなさい・・・」



一言目にそう謝った。
私が悪いことは確かだから。




「ほんと。意味わかんない。突然怒り出すし、泣き出すし。朝起きたらいないし。俺を怒らせたい?」

「そんなんじゃ!・・・でも、怒らせちゃったのは事実だから。・・・ごめん」



怒らせたいわけじゃないよ。
私は、椋平が好きなんだもん。

椋平には笑っててほしいし。
私の事を、好きって思ってほしい。



でも、うまくいかない。