｢１年くらい・・・。ずっと不倫してた。会社の上司で・・・。すごく口がうまくてスマートな人で・・・。離れられなくて、ズルズル関係を続けてきたの｣

｢友花・・・｣

｢でも、相手の奥さんにばれそうになって・・・。それで、テンパって椋に・・・｣




そうだったんだ・・・。
知らなかった。
友花、自分の事全く話そうとしなかったから。




｢ごめんね・・・。そんな話、未侑にできなかった。最低なことしてるの、わかってたし。未侑に嫌われるのが怖かったの｣

｢友花・・・｣

｢椋には、たまたま一緒にいるところを見られて・・・。それから相談にも乗ってもらってた。椋はずっとやめろって言ってくれてた。でも、私が出来なくて｣




あの時の、友花の言葉を思い出した。
好きなんだって、その相手の人の事だったんだ。


友花、ずっと辛かったんだ。
辛い恋愛をしてきたんだね。




｢友花・・・。私は、友花が辛いときに、頼ってもらえなかったことの方が辛いよ。私より、椋平を頼ったんだって思って、辛かった｣

｢未侑・・・ごめん・・・｣

｢ううん。言えなかったんだよね。私がいつも、ヘラヘラ椋平との事楽しそうに話したから。言い出せなかったよね｣