椋平のアパートは、1LDKの広めの部屋だ。
椋平らしく、スッキリとした無駄なもののないスタイリッシュな部屋だ。
椋平はローテーブルの上にコンビニの袋を置くと中からバニラのカップアイスを取り出しソファに座った。
「おしそー」
「・・・未侑のはあっち」
木のスプーンでコンビニ袋を指す。
私は、そっと中を覗くと同じバニラアイスが入っていた。
「私のも買ってくれたんだ!わぁい!」
これが、飴と鞭の飴なのかな?
頬を綻ばせながらバニラアイスをとると椋平の隣に座った。
こうして側にいられるって幸せ。
椋平の気持ちは掴めないけど、側にいても文句を言わないってことはいてもいいってことだよね?
「甘いっ」
「当たり前だろ、アイスなんだから」
「へへっ、そうだね」
呆れたような椋平の顔を見上げ笑う。
私の言葉に椋平が返してくれる。
それがとても嬉しい。


