「いや・・・っ、たすけ・・・っ!」 男の身体の下からはい出ようと体を捩る。 恐怖に身体は震え、喉はカラカラと乾く。 「黙れ!」 男の足が腹部を蹴り上げ、私は咳き込んだ。 「・・・未侑!?」 突然声がして、男が一瞬怯んだ。 逃げ出そうとする男を、誰かが追いかけていく。 朦朧とする意識の中で、私は大好きな声を聞いた気がした。