「未侑の事、気にしてた。話がしたいって」
「・・・無理です。椋平が・・・椋平が傷ついたらって思ったら怖くて・・・」
「ああ。そうだよな」
「店長も、もういいです。私、一人で大丈夫ですから。もう、やめてください」
私のせいで傷つく人を見たくない。
もう警察だって本格的に動いてくれてる。
だからもう・・・。
「店長が傷つくのも、もう嫌なんです」
「未侑・・・。ごめん。そんな思いさせたくなかったんだ。それなのに・・・、俺が浅はかだった。ごめんな」
「店長・・・」
怖いよ。
怖くて、怖くて、たまらない。
涙が溢れて、身体が震えて。
もう誰も、傷ついてほしくないよ。
『しばらく、バイトは休ませてください。
ホテルを見つけてそこに泊まります。
今まで、ありがとうございました。 未侑』
私は、眠っている店長を横目に、置手紙を残して家を出た。


