「・・・火傷した時・・・、同じことを椋平がしてくれて・・・それを、思い出して」
「ああ・・・なるほど」
納得した俺は苦笑しながら椅子に座る。
なんだかんだ、未侑の心を閉めるのは彼氏ってわけだな。
好きだから、迷惑かけたくないって思うわけだし。
巻き込みたくないって思うんだし。
仕方ないか。
悔しいけど。
「・・・別れるってメールしたんです」
「は!?」
それなのに、告げられた言葉に声を荒げた。
「冷静になれば、何かわけがあったんだってわかるんです。椋平が、浮気なんてするはずないって。何か、わけがあるんだって・・・」
「じゃあ、それを話し合えば・・・」
「でも、私あの写真を見ていて、それであの場面に遭遇して・・・。本当に、椋平の事疑ったんです。友花の事も・・・。私、きっとこれからも、同じように疑ってしまうと思うんです。手紙の言葉に踊らされて・・・」


