未侑の事、ずっと見てきた。
夢だった店を開いて、そのオープニングスタッフとして入ってきた未侑。
明るくて、奔放でいつも笑顔が絶えなかった。


やる気があって、いつも楽しそうな未侑をずっと側で見てきた。



そういう感情を抱いたって、おかしくはないだろ?





でも、どうこうするつもりはなかった。
俺のモノになったらいいな、と思うけど。
それ以上に、未侑とずっと働いていたいって思うから。


ゴタゴタして辞められる方が、嫌だった。




そんな事言って、未侑の目標は自分の店を持つことなんだから、いつかは旅立っていくことはわかってる。



でも、今。
こうして未侑に頼られて、俺が護ってるっていう状況になってしまえば。
多少の欲は出るもので。



このまま俺に靡いてくれれば、なんて邪な思いも生まれる。




もちろん、面になんて出さないけど。
今はただ、未侑を支えてやりたい。



そう思ってる。