「一応応急処置はしたけど、明日病院に行こう」

「・・・はい」



私の部屋に行き、手当てをしてくれた店長。
あの手紙には、カッターナイフの刃が仕込まれていたらしい。



今までは、ただ手紙が送られてきていただけだったのに。




「荷物まとめよう。今度から俺が必要な物は取りに来る。手紙も」

「・・・はい」




呆然と、抜け殻のように返事をする。
指先に巻きつけられた包帯。
ズキズキと痛む指に現実に引き戻されて。

私は、黙々と着替えや必要な物を纏める。
それを店長が持ってくれて家を出た。



もう何も考えたくない。
もう嫌だ。



こんな事、もう嫌だ。