「悪いけど、中に入れるわけないし、来られても困る」
「どうしてですかぁ?私、夏目先輩ともっと仲良くなりたいんです。それに、私酔っちゃって・・・頑張ってここまで来たんです」
まったく酔っている風に見えないが。
こんな奴の相手をしている時じゃねぇってのに。
強引な大川に、中にはいられても困る。
そう思って俺も外に出た。
外で向かい合うようにしてたつ。
「・・・なに、俺んちに泊まりたいってこと?」
イライラしながら、そう言うと大川は眉を下げ、瞳を俺に向ける。
「先輩、泊めてください」
対して俺は、眉を顰める。
「え・・・・」
囁くような声が聞こえた。
大川でも、俺でもない声。
ハッとして顔を向けるとそこに立っていたのは、未侑だった。
驚き、目を見開いている未侑。


