いったん店を出たその人は、1時間くらいたった後、今度は一人でやってきた。
「また来ちゃった」
「い、いらっしゃいませ」
にっこりとほほ笑まれ、私はためらいがちに笑顔を見せる。
席に案内しいったんはなれようとすると、いきなり腕を掴まれた。
「え?」
「ねぇ、君名前は?」
戸惑い視線を掴まれた腕に向けると、そんな声が降ってきた。
「え・・・?」
「名前。俺は、東雲千明(しののめちあき)27歳。この近くの事務所でカメラマンしてるんだ」
「あ、あの」
「で、君の名前は?」
「・・・三波未侑です」
なんでこんな自己紹介なんか・・・。
怪訝な視線を向けるが、東雲さんは全く気にしないように笑っている。


