結局、その後も話す時間なんてものはなく、椋平は本を読んで時間を過ごし仕事場に帰っていった。
恨めしい視線で見送り肩を落とす。
仕事中に姿が見れるだけでも、十分だ。
そう言い聞かせ仕事に戻った。
ついてない。
「おしゃれなお店だね」
夕方、カップルで来客されたお客様。
男の人は今風の若い男の人。
茶髪の少し長めの髪で、ぱっちり二重の顔の整った男の人。
彼女の方も、茶髪のロングヘアーのカールの巻かれた化粧もパッチリした女の人。
お水を出すと男の方にそう言われた。
「ありがとうございます」
そう言ってにっこりと笑う。
男の人は私の顔をまじまじと見つめた。
な、なに?
なんか私の顔についてる?
私は気づかない売りしてその場を去った。
離れて振り向くと、男はもう彼女と話をしていた。


