先輩の弟クン


一「蒼!」

自分の名前を呼ばれたかと思った瞬間、勢いよく背中をど突かれた。

蒼「ちょちょ…朝一番にそれはないんじゃない?いつきちゃん?」

エヘヘと笑う女の子。笑ってるだけならかわいいんだけど…

この子は高島一樹ちゃん。私の部活の先輩。

んーで、私は三上蒼。バスケ部所属。

朝練のために体育館に一番乗り!のはずだったのに。

蒼「いつきちゃん。なんでバレー部いんの?」

いつもは午前と午後で分かれているはずなのに…

一「蒼、昨日の先生の話聞いてなかったでしょー」

蒼「うん!」

一「自信満々に返事すんな!

  今日は体育館半面しか使えない上に、男子との合同練!」

蒼「え、やだ!」

男子と一緒とか、絶対ボコボコにされんじゃん!

それでも現実は残酷で、程なくして男子含むバスケ部が集まった。