入学式当日…

蒼「さすがに人多いな…」

校舎はまさに人の群れと化しており、気分はだだ下がり。

蒼「んー?あれは…」

目線の先に居る人物。その後ろ姿は、いつか見たあの人に似て…

蒼「って!あれは!」

私は思わずその人物のもとへ駆け寄った。



蒼「おーい、弟クーン。」

私の声に反応したのか、弟クン。

いや、高島 大介くんはくるりと振り返りこちらを見た。

蒼「やっほー。久しぶり。私のこと、覚えてる?」

弟クンは少し目を泳がせたが、最低限の言葉で答えた。

大「…え、と…みかみ…先輩。」

相変わらず、無口さは健在のようです。