「で、さっきの人と付き合うの?」
「さ、っきの人って…なしのん兄のこと……?」
雰囲気に気圧されながらおずおずと聞いてみるとピクリと反応する桃。どうやら正解らしいけど同時に機嫌も……なぜ。
「あの…怒ってる?」
「怒ってるけど」
マジか。え、マジで怒ってるの?
いやなんとなくそうかなぁ、違うかなぁ、違うよねぇみたいなちょっと当たってないといいなってノリで聞いてみたんだけど……当たってしまったみたいだ。言わなきゃよかった。
「ハナはさぁ、あの人と付き合いたいって思ってるの?」
あの人、ってなしのん兄のことだよね。付き合う云々のこと知ってるってことは、さっきのカフェでの会話聞かれてたんだ。
いったいどこから聞かれていたのか……気になるところではあるけどそれは後回しだ。
「あたしは、付き合うとか別に……」
「興味ない?」
「な、ないってわけでも、ないけど……」
お付き合いとかに関しては人並みに興味はあると思う。一応は花の女子高生だし。
でも、確かになしのん兄は素敵な人だけど、あのとき、反射的に違うって思っちゃったんだもん。


