は?何それおいしいの?




どこまで話したっけとちょっと目線を上げて考えていると、不意に感じた温もりにビクッと肩が揺れた。


目を下げれば桃があたしのブーツを脱がしているところで。そのために掴まれたふくらはぎから直接伝わる温もりがじわりと頬を少し熱くした。



「も、桃、あたし自分で脱げるよ?」



慌ててその手から足を抜こうとするけど、一瞬はやく桃が手に力を入れて叶わず。俺がするという無言の圧力にまたしてもおとなしくしているしかなかった。


なんか、今日はやけにヘンな日だ。というか似合わなさすぎて笑えるけど、お姫さま扱いかって思う。


なしのん兄に手をキスされたりこうやって桃にくつ脱がせてもらったり……居たたまれないというか、あたしが本当にお姫さまだったらこの扱いは無理だわ。


右のブーツが床に落とされて、もう片方のブーツもゴトリと音を立てて脱がされた。


これで足ついても平気だと安心していると、トン、と肩を押されて。気を抜いていたところに力を加えられたからかあたしは人形のようにこてんと後ろに倒れた。


状況が飲み込めず唖然とする中でギシリとベッドが軋む音がして、桃が座ったまま上半身だけあたしの上に被さり、きゅ、と指を絡めてきた。


指と指の間にまで感じる桃の温もりにドキリと心臓が跳ねる。



「ふーん……合コン楽しかったんだ。よかったね」



と言うけど、言葉とは裏腹に桃の表情は不機嫌そう。本心は絶対にそんなこと思ってないだろ、と脳内で突っ込んでしまった。