は?何それおいしいの?





続きを促すなしのん兄に思わず苦笑いを浮かべる。



「桃はきっと、恋愛なんて興味ないから」



桃の興味のあるものは『食べもの』や『おいしいもの』、そこに色恋なんて存在するわけがない。だから桃に恋人なんてできるなんて想像もできない。


あたしは幼馴染みとして、桃にとっては家族にも似た少し特別な立ち位置にいるけど、それも幼馴染みで子供のときからの付き合いだから。



桃は恋愛なんてしない。恋人なんて作らない。




「だからあたしと桃が恋人なんてあり得ないですよ」



コクリと残っていた抹茶ラテを飲み干してなしのん兄に笑いかける。


なしのん兄は顎に手を当てて少し考えるようにしていたので、話しかけるのもなんだと思い、あたしは手持ちぶさたに手の中のコップをクルクルと回していた。



「……じゃあさ、」


「はい?」


「その幼馴染みの桃くん?が実花ちゃんのこと好きだったら、実花ちゃんはその彼とどうする?」


「……はい?」



あたしとなしのん兄の間に5秒ぐらい沈黙が流れた。



「……いやいやいや、そんなことないと思いますよ?」


「だから仮定の話だよ」



どうする?と聞いてくるなしのん兄に思わず言葉を詰まらせてしまう。


どうするって言ったって、そんなの分からない。だって桃は恋愛に興味ないんだし……